今冬、この人の名前が思わぬところで注目を集めた。フィギュアスケートの羽生結弦選手が世界最高得点をマークしたフリーのプログラムは、野村萬斎主演の映画「陰陽師(おんみょうじ)」の曲。和のテイストを取り入れた振り付けには、萬斎のアドバイスが生かされたという。
「日本の伝統芸能の動きやあり方、場の支配のしかた、空間や時間の概念などをお話ししました」
古典芸能の才人と、フィギュアの“絶対王者”が出会い、世界の舞台で披露された究極の技。伝統芸能の新たな扉を開くとき、そこには必ずといっていいほど、野村萬斎がいる。
「こういう仕事をしていると、日本のアイデンティティーとは何かを考えさせられますね」
細面の知的な顔立ちに、ときどき愉快そうな笑みが浮かぶ。若いときから狂言界のスターとして、つねに注目の存在であった。
「僕も来年、50歳ですよ」と笑うが、伊トップブランドの花柄シャツをおしゃれに着こなす50歳は、なかなかいない。
父は今秋、文化功労者に選ばれた人間国宝の野村万作。その背中を追って走り続けてきた。
「日本の伝統芸能の動きやあり方、場の支配のしかた、空間や時間の概念などをお話ししました」
古典芸能の才人と、フィギュアの“絶対王者”が出会い、世界の舞台で披露された究極の技。伝統芸能の新たな扉を開くとき、そこには必ずといっていいほど、野村萬斎がいる。
「こういう仕事をしていると、日本のアイデンティティーとは何かを考えさせられますね」
細面の知的な顔立ちに、ときどき愉快そうな笑みが浮かぶ。若いときから狂言界のスターとして、つねに注目の存在であった。
「僕も来年、50歳ですよ」と笑うが、伊トップブランドの花柄シャツをおしゃれに着こなす50歳は、なかなかいない。
父は今秋、文化功労者に選ばれた人間国宝の野村万作。その背中を追って走り続けてきた。